
今振り返れば
本当に分かりやすく、ザ・慢性痛患者だったと思います。
私がこの仕事を志したのは、
そんな慢性的な痛みにずっと苦しみ続けていた母の姿があります。
☆☆☆
母は長年、背中や腰、股関節の痛みに悩まされていました。
「夜も眠れない」 「歩くのがつらい」 「疼く…苦しい…」と、
あちこちの病院や治療院を回り、健康情報を漁っては
「骨がすり減っているからだ」 「先天性の股関節脱臼のせいだ」 「背骨が歪んでいるからだ」と、体の構造的な異常が原因だ!
を、頑なに信じ込んでいました。
若い頃はあんなに笑顔で元気に動き回っていたのに、口を開けば 「痛い、つらい、苦しい、心配だ」 を訴える母をもどかしく見ていました。
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年齢とともに痛みはひどくなり、ついに股関節の手術を受けます。
手術後は 「痛みが軽くなった!」と、一時、笑顔が戻ったのですが
数か月後には別の部位が痛み出し、そして数年後には、また同じ股関節が痛み、再び眠れない日々がきました。
そして耐えかねて2度目の手術……。
▽
実は、慢性の痛みの世界では、こうした事実が研究によって次々と明らかになっています。
① 骨の変形や構造異常は、実は痛みとほとんど関係がない
「背骨の構造的な問題と、痛み症状には何の関係性もみられず」Kleinstuck.et al.2006
「健康な人の76%に椎間板ヘルニアが見つかる」 Boos.et al.1995
世界中の研究で、画像上の変形と実際の痛みは比例しないことが分かっています。
② 手術の6~7割に「プラシーボ効果(心や脳の変化)」
「変形性膝関節症の手術の治療成績はプラシーボ効果を超えられない」 Moseley.et al.2002
「手術の約70%にプラシーボ効果」 systematic review.BMJ.2014
物理的な効果だけでなく、手術を受けることによる「心・脳の変化」が、改善の6〜7割を占めている。そんなデータも多々あります。
③「体に原因がある」という強い思い込みが、痛みを長引かせる
「この痛みは『身体の異常に原因がある』という思い込みが強いほど、慢性化し新たな痛みが生じやすい」 Picavet.etal.2002
「身体が悪いんだ」という信念が強い人ほど、痛みが治りにくかったり、別の場所に新しい痛みが次々と発生しやすくなる。
そんな傾向を突き止めた研究もあります。
▽
当時の私には〝痛みのちゃんとした知識〟もなく、母を救う術も筋肉と関節へのアプローチだけに限られていました。
でも今は違います。
もし、あの頃にタイムリープできるなら、
「あの時、あのタイミングで、母親を良い方向へ導けたのかなぁ?」
そしたら今頃は
笑顔で活発に孫と遊び、 旅に出かけ、 好きなカフェやジャズバーに通う
心身ともにオシャレで健やかな時間を過ごせていたかな?
何より
「家族みんなで、笑って集まれていたかな?」
なんて思うわけです。
そして
あの時の母と同じように
「どこかに悪いところがあるはずだ」と、ドクターショッピングや手術を繰り返して苦しんでいる方がいるなら、
骨や関節、筋肉など、身体の異常ばかりに原因をもとめず、
なるべく早くに、痛みの本質である「脳(心)のトラブル」にも目を向けてほしいな!
とも思うわけです。
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結果的に
母は今、車椅子生活となり、心も体もすり減ってしまいました。
長期入院をし、家族との集りでは「心配だ、不安だ、痛い、ツライ、何とかしてくれ」の訴えに、せっかくの場の朗らかさが消えてしまいます。
「もっと孫と一緒に目いっぱい動いて遊びたかった」 「大好きなカフェやジャズバーで、素敵な時間を過ごしたかった」
そんな母の、本来の笑顔と健康を取り戻してあげられなかった、当時の未熟な私を悔しく思うこともあります。
と同時に、
今この瞬間にも、母のように慢性的な痛みで、心身ともにこじれて苦しんでいる人たちに、
「そこから抜け出す術があるよ!」 「今の医学研究はすごいよ!諦めなくていいんだよ!」と、
ちゃんとした道標を届けてあげたいな!と熱く思うのです。
▽
そんな柔らかく燃える思いを抱きながら、日々の仕事にあたっております。
「もしかして、私の痛みも身体だけのせいじゃないかも…?」
そう気づき、受け止めることができたら。その瞬間から、未来は必ず変えられます✨
もし今、 出口のない痛みや不調にひとりで苦しんでいるなら、
ぜひ一緒に、「脳と心」に目を向ける一歩を踏み出してみましょ

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